古きよき野球のころに
1980年代中期。プロ野球人気絶頂の時代。
パには巨漢ブーマー。セには最強助っ人バース。
孤高のスラッガー落合博満が、そこに対峙する。
落合博満。
言わずと知れたミスター三冠王。
神主打法とも呼ばれた独特の構えから、右へ左へセンターへと、ホームランをかっ飛ばす。
1986年10月、落合が放った自身三度目の三冠王を決定づける第50号のホームランは、日本全国にバブル景気到来を告げる祝砲として、希望に満ちた日本の大空へと消えていくのであった。。。
みんな真似した落合打法
強靭な足腰。押し込む右手首の強さ。圧倒的な才能。
落合打法。それは、落合にしかできない打法。
にもかかわらず、当時の少年たちはこぞって真似をしたがった。
バットを立てて構え、踏み込む足はオープンスタンス。
自分にもできると錯覚する少年たち。
気恥ずかしさを抱えつつ、野球少年たちはそれを試合で試みてみる。
打てない。全然打てない。
監督やコーチからは冷たい視線。チームメイトからはニヤニヤの嵐。
草野球に息づく落合打法
草野球の試合でベテランのチームと対戦すると、少なくとも一人は落合打法を駆使する打者がいるものだ。
何歳になってもやりたい。むしろ、今だからこそやりたい。
体型だけは、少年時代より近づいてはいないか。
少年時代の憧れは、一生消えない残り火である。
草野球と落合博満
草野球界の隅々に落合の幻影が見られるわけだが、実は落合自身も草野球界に協力的なスタンスをとっている。
草野球と落合。
その両者をさらにグッと引き合わせたが、何を隠そう草野球界の革命児“ビヨンド”である。
落合先生の太鼓判があるなら、もうビヨンド最高というほかに言葉がない。
偉大な軌跡。驚愕のバッティング技術まとめ。
落合博満 天才スラッガー
ひたすら打撃フォーム
貴重な特集番組 落合の秘密にせまる
消えない想い
最近では、落合の現役時代を知らない草野球プレイヤーのほうが多くなってきたかも知れない。しかし、落合打法の魅力は、そのような世代差を軽々と越えていく力があると信じている。
これからも草野球で多くの落合打法に出会いたい。
そして、その彼が華麗にステップアウトし豪快に三振するさまを、いつまでもニヤニヤしながら眺めていたいのである。